元となった辞書の項目
vector
(数学で)ベクトル,方向量 / (ハエ・カなどの)病原媒介昆虫 / (飛行機,ミサイルなどの)脱路,軌道
解説
1. 基本情報と概要
Vector(ベクター)
- 英語の意味: A quantity that has both magnitude and direction, often represented as an arrow in mathematics and physics.
- 日本語の意味: 大きさと方向の両方を持つ量。数学や物理学では矢印として表されることが多い。
この単語は、主に「数学」や「物理学」の分野で使われますが、「コンピュータサイエンス」や「遺伝学」などの他の科学分野でも使用されます。こういう場面で使われる、こういうニュアンスの単語です。
品詞: 名詞 (noun)
- 形容詞形: vectorial (ベクトリアル)
CEFRレベル: B2(中上級)
- 数学や科学の専門用語として、学術的な文脈でよく使われるため、中上級レベルの語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成:
vector
はラテン語のvector
(運ぶもの)から来ており、vehere
(運ぶ)という動詞に由来します。 - 派生語:
- vectorial (形容詞形): ベクトルの、ベクトルに関する
- vectorize (動詞): ベクトル化する
関連語:
- scalar (スカラー): 大きさだけを持つ量
- magnitude (マグニチュード): 大きさ、量
- direction (ディレクション): 方向
よく使われるコロケーション:
- vector space(ベクトル空間)
- vector addition(ベクトル加算)
- vector magnitude(ベクトルの大きさ)
- unit vector(単位ベクトル)
- vector field(ベクトル場)
- vector calculus(ベクトル解析)
- vector graphics(ベクターグラフィックス)
- position vector(位置ベクトル)
- cross product(クロス積)
- dot product(ドット積)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の
vector
(運ぶもの)から派生。ラテン語のvehere
(運ぶ)が由来です。 - ニュアンス: 特定の方向と大きさを持つものとして、精度や具体性が求められる科学的・技術的な文脈で使用されます。口語ではあまり使われず、専門的な文脈での使用が一般的です。
4. 文法的な特徴と構文
- 一般的な構文:
- A vector can be represented as (\mathbf{v} = (x, y, z)).
- The vector sum of (\mathbf{a}) and (\mathbf{b}) is (\mathbf{a} + \mathbf{b}).
- 使用シーン: フォーマルな文章や学術論文、専門書でよく使用されます。
- 文法上のポイント: 名詞として使われ、可算名詞です。通常、複数形は
vectors
です。
5. 実例と例文
日常会話:
I'm learning about vectors in my math class.
Vectors are quite interesting once you understand them.
ビジネス:
Our new software uses vector graphics for better scalability.
The engineer explained the vector field in the project meeting.
学術的な文脈:
The velocity vector of the particle is given by \(\mathbf{v}(t) = (dx/dt, dy/dt, dz/dt)\).
In vector calculus, the gradient vector is essential for understanding multivariable functions.
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- tensor(テンソル): より高次元の量を表す
- matrix(マトリックス): 行列として表される数値の配列
- 反意語:
- scalar(スカラー): 大きさだけを持つ量
- point(ポイント): 位置のみを示す
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号: /ˈvɛktər/
- アクセント: 最初の音節
vec
に強勢があります。 - アメリカ英語とイギリス英語の違い: 発音はほぼ同じですが、イントネーションに若干の違いがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
vecter
と書いてしまうミスがあります。 - 同音異義語との混同:
vector
とvecter
は異なるので注意。 - 試験対策: TOEICや英検ではあまり出題されませんが、理系の試験では頻繁に登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 矢印を描いて、その矢印が持つ方向と長さを思い浮かべることで覚えやすくなります。
- 記憶テクニック:
vector
のv
を矢印の形に見立てて覚えるとよいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
(数学で)ベクトル,方向量
意味(2)
(ハエ・カなどの)病原媒介昆虫
意味(3)
(飛行機,ミサイルなどの)脱路,軌道